コンタクトセンターとコールセンターの違い

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「コンタクトセンター」と「コールセンター」はしばしば混同され、特に区別なく使用されている用語です。実際、両者の違いは何か?と聞かれると、「何だろう?」と思ってしまう方は多いのでは?違いを知ることで、どんなメリットがあるのでしょうか?

コールセンターとコンタクトセンター、一体何が違う?

従来からあるコールセンターは主に、電話によるインバウンド・アウトバウンド業務に重きをおいています。一方でコンタクトセンターでは、マルチチャネルベースの顧客対応をベースとしてメールや電話、チャットに加え、最近主流となってきたSNSやテキストメッセージ、ビデオ通話、アプリ、ソーシャルメッセンジャーなどにも対応しています。そして、ネット・リアルにかかわらず、あらゆるチャネルで顧客接点を持つ「オムニチャネル性」も兼ね備えています。

コールセンターの特徴

ここでコンタクトセンターとの違いを浮き彫りにするため、コールセンターで行われる業務や機能の特徴をもう少し掘り下げみましょう。

インバウンド

まず「インバウンド」ですが、これは、顧客からの問い合わせや資料請求などの電話を受信する業務です。今でこそSNSやビデオ通話などが主流になってきているとは言え、電話は、顧客チャネルとしていまだに多く利用されています。インバウンド業務において重要な機能として、通話録音・書き起こし、通話途切れ対策、バーチャルキューイングや録音メッセージの再生などが挙げられます。

ルーティング

「ルーティング」も重要です。ルーティングとは、顧客との通話を適切な担当者へ回す機能のことです。一口に「ルーティング」と言っても、複数の方法が存在します。例えば、スキルベースルーティング。これは、担当者のスキルに応じて規定されたルールにしたがって、受信したコールを各担当者に配信するというものです。例えば、多言語対応コールセンターに問い合わせした場合、英語対応は担当者Aさん、中国語対応は担当者Bさん、スペイン語対応は担当者Cさんに回す、というように、担当者のスキルに応じてコールが各担当者にルーティングされます。顧客セグメントによっては、優先度ルーティングという方法も取られます。より経験度の高い担当者が対応するのがふさわしい場合など、この方法によって自動的に通話がルーティングされます。パーソナルルーティングという方法もあります。顧客が二回目に通話してきた場合、システムが自動的に認識して、対応可能であれば前回と同じ担当者に自動的にルーティングするというものです。

アウトバウンド

顧客からのコールを受信する「インバウンド」に対して、「アウトバウンド」とは主に営業目的のコール業務ですが、カスタマーサポート目的でも行われます。

IVR

「IVR」とは自動音声応答システムのことで、コールセンターへの顧客からの問い合わせに対して、音声ガイダンスによって操作を促し、顧客の問い合わせ内容に沿って適切に担当者へ転送したり、ガイダンスを再生したりします。このIVR、最近では見た目でわかりやすいビジュアルIVR対話型IVRなどが台頭しきており、カスタマーEXの向上に寄与しています。

コンタクトセンターはここが違う

それではいよいよコールセンターとコンタクトセンターの決定的な違いを見ていきたいと思います。

オムニチャネルACDによるルーティング

オムニチャネルACDにより、マルチチャネルで行われる顧客とのやり取りはすべて、適切な担当者または担当チームへと配信されます。コンタクトセンターによってはチャネルごとに対応チームが決まっている場合があるので、適切なルーティングが顧客対応のカギとなります。例えばBright Pattern が採用しているオムニチャネルACDは、チャネルの種類に基づいた優先順位の決定、そして担当者による複数チャネルの同時処理を可能とします。

メール処理

顧客対応のチャネルとして大抵二番目に上がるメール。メールは、音声チャネルである電話などとシームレスに連動させることが大切です。コンタクトセンターソフトウェアのメール処理機能には、プッシュ・ぷる配信モード、サービスレベル管理、キーワード・センチメントのルーティング、ケースの自動作成・追跡、フォローアップ機能、そして組み込み型ナレッジ・ベース機能が含まれます。

ウェブチャット

ウェブチャットは、ウェブサイトに埋め込まれたチャットウィジェットからチャットを開始できる機能で、顧客は特にデバイスを交換することなく担当者と会話することができます。小売、金融、そして旅行など、ほとんどの業界でウェブチャットは活用されています。ポイント・アンド・クリックウィジェット、プロアクティブチャット、ウェブ通知、コブラウジング(ブラウザ共有)、ボットやAIなど、その機能や種類は多岐にわたります。

ソーシャルメッセージングアプリ・SMS

近年爆発的な普及を見せている、Facebook, Viber, Line, Telegramなどのソーシャルメッセージングアプリ。もちろん企業もこうしたトレンドに対応していく必要があります。特にすぐに反応が返ってくる「即レス」が当たり前になっている顧客世代に対しては、これらのチャネル対応は必須となります。ロケーション共有、メディア・ファイルの共有、そしてボットやAIなどの機能が可能です。SMS(テキストメッセージ)も日常的に使われているコミュニケーションツールの一つです。アラームや簡易なアポイントメントの通知などといったケースがあります。

AIおよびボット

AIやボットの利用により、ウェブチャットやソーシャルメッセンジャーの自動化が可能となります。自動化することでオペレーター人件費や運営コストの削減が可能です。顧客の質問がAIやボットに難しすぎる場合は、人間の担当者にエスカレーションすることができます。

コールセンターか、コンタクトセンターか

コールセンターとコンタクトセンターを比較してみると、コンタクトセンターはコールセンターにないものを備えていることがわかります。コンタクトセンターでは、依然として音声が主要なチャネルではありますが、他のチャネルも網羅することができ、かつそれらのチャネルをシームレスに連動させた顧客対応が可能となっています。顧客は、自分の好みのチャネルを通じて企業にコンタクトし、企業側も顧客に合わせたアプローチを取ることができます。

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複数のチャネルに対応したルーティングや、コミュニケーション システムは数多くありますが、ブライトパターンは従来のマルチチャネル ソリューションとは全く異なったレベルにおいて、すべてのチャネルをシームレスにつなげます。

様々なチャネルによる複数のインタラクションや、顧客と担当者間で複数のコミュニケーションが同時進行しているようなインタラクションも、ブライトパターンなら非常に簡単に行うことができます。